先に結論を書きます。 一般知識は、「現場思考」だけで乗り切れる科目ではないと私は思っています。社会通念に照らして解く「現場思考」だけなら、政治・経済・社会でせいぜい6問ぐらいというのが私の感覚です。10問まで伸ばすには、そこに知識を足す必要があります。実際に私は、1年目は無勉で6問(足切りギリギリ)、2年目は独学と直前期の講座で10問、去年は直前期に詰め込んで11問でした。「現場思考でなんとかなる」に期待する前に、取れる分野を先に固めるほうが確実だと思っています。
今回は、コメント欄でいただいた質問に答える動画です。LECの先生のYouTubeを見た方から、「模試では足切りギリギリだった人でも、本番は現場思考で10問ぐらい正解できたりする、という話を聞いて希望の光が見えました。誠さんの体感ではどう思われますか」という質問をいただきました。本当に人によると思います、としか言いようがない部分もあるのですが、自分の過去の結果をもとに、できるだけ具体的に答えていきます。
模試で足切りギリギリでも、本番は伸びるのか

この動画(2025年10月)の時点で、私は行政書士試験を3回受けていて、一般知識の結果は年によってかなり違います。
1年目は、一般知識が6問正解で、足切りギリギリでした。実はこの年は宅建とのダブル受験で、7月ごろから宅建がやばいと感じて行政書士の勉強をやめてしまい、一般知識は完全に無勉で本番に臨んでいます。総合点は110点ぐらいでした。
2年目は、独学でそこそこ勉強し、直前期に講座も買って一般知識にきちんと向き合った上で受験し、10問正解でした。
去年(3年目・令和6年度)は、直前期に講座を詰め込んで、一般知識は11問だった気がします。文章理解が簡単に取れたのと、去年から新しく始まった法令科目が易しかったことが大きく、去年正解した11問のうち5問はこの新法令からでした。一方で、個人情報保護法は落としたと思います。
こうして並べると、無勉の年は足切りギリギリ、きちんと対策した年は10問、11問と伸びています。「現場思考でなんとかなる」という話だけでは、この差は説明できないと感じています。
一般知識の中でも、取りやすい分野・取りにくい分野

一般知識の中でも、分野によって取りやすさはかなり違うというのが私の感覚です。
文章理解は、単純に処理の問題なので、慣れれば取りやすい分野です。
政治・社会は、普段からニュースやSNSで政治・社会の話に触れている人なら取りやすいと思います。特に30代半ば以降の男性は、政治や社会の話が好きな方が多い印象で、新聞やネット、Twitterをよく見ている人は得点しやすいはずです。
経済は、正直かなり難しいです。国際経済やインフレの話など範囲が広く、素養がある人でないと取りにくい分野だと思います。ただ、FP(ファイナンシャルプランナー)の資格を持っている方なら、介護保険のような問題は取りやすいと思います。「40歳以上で加入義務が発生する」「負担割合は10%」「そこそこ収入がある人は3割負担」といった知識は、私も今すぐ出てくるくらい馴染みがあります。
個人情報保護法は、去年は落としたと思います。一方で、去年から新しく始まった法令科目(行政書士法・戸籍法)は易しく、ここでしっかり点を稼げました。
「現場思考」という言葉について

質問にあった「現場思考」という言葉について、私なりに考えていることも書いておきます。
この言葉は、もともと司法試験の業界で20年ぐらい前から使われてきた言葉らしいです。司法試験には短答(マーク式で、行政書士試験に近い形式)と論文(文章で書く形式)があり、論文は昔から「現場思考が必要だ」と言われてきたそうです。私自身は、伊藤塾の動画でこの言葉をよく耳にしていました。最近では、坂本先生という講師の方も、多肢選択問題を「知識で解く」「知識+現場思考で解く」「現場思考だけで解く」「無理」の4段階に分けて説明していました。
私なりの解釈では、現場思考とは日本語力・国語力と、社会通念に照らして判断する力のことだと思っています。たとえば「郵便局とコンビニ、どっちが多いですか」と聞かれたら、普通に考えてコンビニの方が多いだろう、というような感覚です。
この感覚だけで政治・経済・社会を解こうとすると、私の感覚では6問ぐらいが限界で、10問まで伸ばすには、そこに知識を足す必要があると思っています。
現場思考に期待しすぎず、取れる分野を固める

質問にあった「模試では足切りギリギリでも、本番は現場思考で10問ぐらい取れる」という話について、私の結論を改めて書きます。
政治・経済・社会だけを現場思考で解こうとすると、6問ぐらいまでは狙えても、10問となると厳しいというのが私の実感です。実際、私自身も無勉だった1年目は足切りギリギリの6問でしたが、独学と直前期の講座で知識を足した2年目・3年目は10問、11問と伸びています。直前期に集中して詰め込むだけでも、点数はちゃんと伸びると感じています。
ですので、「本番は現場思考でなんとかなる」という話を鵜呑みにするよりも、文章理解や、普段から馴染みのある政治・社会、新しく始まった法令科目のように、自分にとって取りやすい分野を先に固めておくほうが確実だと思っています。経済のように範囲が広すぎる分野は、深追いしすぎないのも一つの手だと思います。
なお、LECの先生がどんな話をされていたかは私自身その動画を見ていないので、正確なところは分かりません。この記事は、あくまで私自身の3年間の結果をもとにした感覚として読んでいただければと思います。
まとめ
- 質問は「模試では足切りギリギリでも、本番は現場思考で10問ぐらい取れる」という話について
- 私自身は1年目 無勉で6問(足切りギリギリ)、2年目 独学+直前期の講座で10問、去年 直前期に詰め込んで11問
- 文章理解は処理の問題で取りやすい。政治・社会も普段からニュースに触れている人なら取りやすい
- 経済は範囲が広く難しい。ただしFP資格があれば介護保険などの問題は取りやすい
- 個人情報保護法は去年落とした。新しく始まった法令科目(行政書士法・戸籍法)は易しかった
- 現場思考は日本語力・社会通念に照らす力だと思う。政治・経済・社会だけなら6問ぐらいが限界で、10問には知識が必要
- 現場思考に期待する前に、取れる分野を先に固めるほうが確実
よくある質問
Q. 一般知識は現場思考だけで乗り切れますか? A. 私は厳しいと思います。政治・経済・社会だけなら現場思考で6問ぐらいが感覚で、10問取るには知識が必要だと感じています。
Q. 一般知識のどの分野から手を付ければいいですか? A. 私の場合は文章理解と、普段からニュースに触れている政治・社会が取りやすかったです。経済は範囲が広いので後回しにしました。
Q. 直前期に詰め込んでも間に合いますか? A. 私は2年目・3年目とも直前期に講座で詰め込み、10問・11問まで伸びました。ゼロからでも直前期の詰め込みは効果があると感じています。
