記述30点以上を安定させた具体的なやり方|下書きの型と記述対策本の使い方

線だらけの答案と印だけの答案を見比べる男性

先に結論を書きます。 記述で30点以上を取れるようになったのは、問題文への書き込み方を変えたこと択一の知識を土台にしたこと、そして市販の記述対策本を1冊、途中まででも繰り返したことが大きいと思っています。令和6年度に8点だった記述は、令和7年度に38点まで伸びました(このいきさつは別の記事で書きました)。今回は、その中身、具体的に何をどう変えたかを書きます。

この記事は2026年2月に公開した動画をもとにしています。動画では、令和6年度と令和7年度の本試験問題を並べて、記述の点数がなぜ30点上がったのかを振り返りました。

目次

問題文に斜線を引くのをやめて、「印」を残すようにしました

斜線の代わりに欄外へ小さな印をつける手元

令和6年度は、問題文に斜線を引きながら解いていました。読みながら、区切りごとにピッピッと斜線を入れていくやり方です。

これが悪手でした。後で復習するときに、斜線が邪魔で読みづらいのです。令和6年度の勉強はほぼ全部このやり方で通したので、復習がしづらくてしょうがありませんでした。

もう一つ、「妥当なものはどれか」「妥当でないものはどれか」の部分には、必ず丸をつけるようにしていました。見分けがつきやすくなるからです。ただ、丸をつけていれば絶対に間違えないわけでもありません。令和7年度の本試験でも、「妥当なものはどれか」にしっかり丸をつけたのに、妥当でないものを答えてしまった問題が1問ありました。

令和7年度は、斜線を引くのをやめました。代わりに、1回読んだだけでは頭に入らなかった箇所に「印」を残すようにしています。後でじっくり考えるときに、目につきやすくするためです。記述の下書きでも、大事そうなところにはアンダーラインを引き、より大事だと感じたところは二重線にしたり、かぎかっこで囲んだりしています。決まった規則はなく、そのときの感覚で強弱をつけています。

登場人物を丸で囲み、答案構成にナンバリングをつけます

登場人物を丸で囲み関係を線でつないだ下書き

記述の下書きでは、令和6年度のころから続けている技術が二つあります。一つは、問題文に出てくる登場人物を丸で囲んで印をつけ、登場人物どうしの関係を必ず書き出すことです。もう一つは、答案の骨組みを作るための「ナンバリング」です。答案に書く要素を1、2と番号で分けておくと、書き漏らしを防げます。

例えば、ある人が誰に対してどんな権利に基づき代金を確保できるか、という問題では、「1」に根拠となる権利の名前、「2」にその権利の効果を分けて書き出します。こうしておくと、答案の骨組みがぶれません。問題文を読んでいる途中で気づいたこと(この事情は解除の理由になりそうだ、など)は、その場で余白にメモしておき、後で見返すときの手がかりにしています。

記述については、模試を通じてほぼ0点を取ったことがなく、令和7年度のファイナル模試で初めて0点を取ったくらいで、それ以外は部分点か満点でした。

記述の土台は、択一の知識でした

テキストの太字部分にマーカーを引きながら読む男性

記述で何をすればいいかというと、まず択一の知識が必須の前提になります。択一と記述を比べると、細かい知識が求められるのは択一のほうです。記述は比較的有名な判例やよく使う条文から出題される印象で、いわゆるAランクの知識さえ仕入れておけば、記述でもその知識を再生できることが多いと感じています。問題は、その言葉がとっさに思い浮かぶかどうかで、これは繰り返し反復することで思い浮かびやすくなると思っています。だから、まずは択一の知識を固めることが大前提です。テキストで重要そうな部分は太字になっていることが多いので、そこに着目しながら読むといいと思います。

おすすめの記述対策本は2冊。私が使ったのは1冊です

夜、2冊の問題集を並べて勉強机に置いている様子

おすすめの記述対策本は2冊あります。ただ、私が実際に使ったのは1冊だけです。

私が使ったのは、LECの記述式・多肢選択式の問題集です。記述が全部で80問ぐらいあって、民法が50問ぐらい、行政法が30問ぐらいの構成です。私は民法の30問目ぐらいまでしか周回できませんでした。それでも、運よく令和7年度の記述で38点が取れました。

やってみた感想を言うと、かなり難しいです。民法の最初のほうから難しくて、踏み込んだところを問う問題が出てきます。ですので、条文の深い理解にも使えると思います。深い理解と暗記の両方ができるので、学習の方向としてずれていないと感じました。

もう1冊は、合格革命シリーズの記述対策本です。こちらは私は使っていません。ただ、令和7年度の問45は、この本から1問出たそうです。やっていた人は完答できたのだろうなと思いました。

市販の記述対策本を1冊やっておけば、記述の対策はかなりできるのではないかと思います。

もう一つ、LECの宣伝のようになってしまいますが、横溝先生の「56点アップ道場」(行政法の講座)にはお世話になりました。令和7年度の問44、裁決固有の瑕疵と原処分主義の問題は、この講座の教材からそのまま出ていました。これで本試験に受かったようなものだと思っています。余裕がある方は、検討してみてもいいと思います。

記述対策にかける時間の目安

一番いいのは、記述抜きの択一だけで180点を取れる実力をつけることだと思っています。「法律学者になるわけではないから択一180点を目指す必要はない」という意見もありますが、私はそうは思っていません。択一だけで180点を取れていると、精神衛生上かなり楽になります。そのうえで、記述にまだ自信がないと感じたら、記述対策に時間を割くという順番がいいと思います。

記述対策にかける時間の目安は、50時間ほどだと思っています。模試などで択一が160点以上取れている人であれば、そこから記述対策に50時間ほど充てれば、記述で30点以上を狙えると感じています。ただし、これは私一人の実感なので、再現性がどこまであるかは分かりません。択一の仕上がり具合にもよると思います。記述を完璧にしようとして市販本2冊を優先し、択一の勉強がおろそかになると本末転倒なので、可処分時間の範囲でバランスよく使い分けるのがいいと思います。

まとめ

  • 令和6年度は問題文に斜線を引いていたが、復習しづらく悪手だったと感じた
  • 令和7年度は斜線をやめ、頭に入らなかった箇所に印を残す方式に変えた
  • 登場人物を丸で囲み関係を書く、答案構成にナンバリングをつけるという技術は令和6年度から続けている
  • 記述の土台は択一の知識。Aランクの知識を繰り返し固めることが大前提
  • 記述対策本のおすすめは2冊(LECの問題集と合格革命シリーズ)。私が使ったのはLECの1冊で、民法の30問目ぐらいまで
  • 記述に自信がなければ、択一160点以上を前提に、記述対策へ50時間ほど充てるとよい

よくある質問

Q. 記述で30点以上を取るために、一番効果があったことは何ですか? A. 問題文への書き込み方を変えたことと、択一の知識を土台にしたことだと思っています。斜線を引くのをやめ、頭に入らなかった箇所に印を残す方式にしました。

Q. 記述対策に使った問題集を教えてください。 A. LECの記述式・多肢選択式の問題集(記述は民法50問・行政法30問ぐらい)を使いました。周回できたのは民法の30問目ぐらいまでです。合格革命シリーズの記述対策本は使っていませんが、令和7年度の問45はそこから1問出たそうです。

Q. 記述対策にはどれくらいの時間が必要ですか? A. 私の感覚では50時間ほどです。ただし、これは択一で160点以上取れていることが前提だと思っています。

出典

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