模試を受けると、3時間の試験のあとに、問1から問60まで全部を復習していました。復習だけで6時間ほどかかります。
この記事は、その復習を1時間以内に収めるためにたどり着いた考え方です。先に「拾う基準」を決めて、当てはまらない問題は捨てる。ただし記述問題だけは例外で、最優先で復習します。
この話の動画を撮ったのは2025年12月27日、本試験のあと、合格発表の前です。「もし落ちていたら、来年はこうしよう」と考えた話です。
模試の復習は問60まで全部やらなくていい

まず前提として、模試は問1から問60まで完璧に復習するものではないと思っています。ただしこれは受験生のレベルによって変わります。まだ試験に慣れていなくて、そこまでレベルが高くないという方は、問1から問60までしっかり復習したほうがいいと思います。
模試を受ける回数についても、可処分時間との相談だと思っています。可処分時間が少なくて、まだ行政書士試験に慣れていない方は、その年の模試は1〜2回で十分だと思います。逆にベテランの方であれば複数回受けてもいいと思いますが、それでも可処分時間と相談して回数を決めたほうがいいと思います。
私自身、2025年は模試を17回受けました。この1年間の時間の使い方は、こうでした。
| 行政書士試験の勉強時間(1年間) | 535時間 |
| うち模試の受験と復習 | 150時間程度 |
| 問題演習や復習、テキストを読むことに使えた時間 | 350時間程度 |
可処分時間がそれほど多くなかったのに模試にこれだけ時間を使ってしまったのは、反省点だと思っています。
問題集は周回する、模試は周回しない

次に大事な前提が、問題集と模試は性質が違うということです。過去問や肢別ウォーク問といった問題集は、何度も周回してアウトプットを重ねていき、いつの間にかアウトプットがインプットに変わるくらいまでやり込みます。ここでいう暗記は、問題と答えの丸暗記ではなく、要件がすぐに口に出せるくらいまで中身を理解することです。
一方、模試はそこまで周回しません。基本的には復習を1回やって終わりだと思っています。模試の復習がどんどん膨らんでいくと、メインの学習を圧迫してしまい、本末転倒になります。ここが、模試を問1から問60まで全部復習する必要はないと考える理由です。
もう一つの前提は、メイン学習と模試の復習は別物だということです。メイン学習はテキスト・問題集・過去問・肢別ウォーク問・六法が中心で、模試の復習はあくまでサブです。間違えた肢のうち、これから説明する3つの基準に当てはまる重要ポイントだけを拾います。六法の条文や有名判例も必要なら見ますが、丸写しにせず自分の言葉で言語化していくことが大事だと思います。
拾う基準は3つ

模試の問題は基本的に捨てていいと思っています。問1から問60まで全部捨ててよいというのがまずあって、そのうえで行政手続法や行政事件訴訟法、民法の相当因果関係といった基本論点に関しては、しっかり復習したほうがいいと考えています。
拾うかどうかを決める基準は3つです。
- 再現性——同じ論点が本試験でも繰り返し出るのではないか
- 波及性——この問題の理解が他の問題にも応用できるか
- 頻出性——成績表のA・B・Cランクに当たる、得点にしたい定番の領域かどうか
3つ目の基準は成績表が出ないと分かりません。なので、成績表を出してくれる予備校の模試のほうがいいと思っています。私は今回、市販模試は完全に捨てました。話すのはLEC・TAC・伊藤塾の3校の模試だけです。アガルートアカデミーは採点をしてくれないので今回は除外しました。伊藤塾もファイナルチェック模試は採点されないので対象外で、成績表が出る公開模試だけの話になります。
科目ごとの復習の濃淡

法令択一の問1から問40について、科目ごとに復習の濃淡をつけています。
| 科目 | 復習の濃さ |
|---|---|
| 基礎法学 | 復習の重要性は低い |
| 憲法 | 間違えたところだけでいい。レアな論点は見なくていい |
| 行政法 | 最優先。特に行政手続法と行政事件訴訟法が重要 |
| 民法 | 正答率70%以上の問題を間違えた肢があれば、そこはしっかり復習する |
| 商法・会社法 | 全部やるのは無駄が多い。会社法の設立あたりだけでいい |
| 多肢選択式 | 周回は不要。穴埋めの確認程度でいい |
| 基礎知識 | 模試の復習は必須。各予備校が「今年出そう」な部分を問題にしてくれるため |
| 諸法令 | 基礎知識と同様、復習必須 |
| 文章理解 | 周回不要。1回やって、間違えた理由を確認する程度でいい |
記述だけは別格

記述問題だけは例外です。模試の中で一番価値のある部分だと思っているので、復習はしっかりやるべきです。私は、1つの模試につき記述のページだけをコピーして集め、そこだけを何度も周回するやり方がいいと思っています。
ここまでの考え方を踏まえると、6時間かかっていた復習を1時間以内に抑えられると考えています。時間は測ったほうがよくて、1時間と決めたらその時間内で終わらせる。これだけです。これは合格発表を待ちながら、「もし落ちていたら来年はこうしよう」と考えた話です。結果は合格でしたが、模試に時間を使いすぎた反省は、そのまま次に受ける方に伝えたいと思っています。
この話を動画で見る
もとにした動画:「行政書士受験生は模試復習のスペシャリストになってしまってはいけない。模試の復習を短縮する方法について考えてみた」(YouTube・2025年12月27日)。
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