1日3時間しか勉強できない人が、本試験まで残り70日だとすると、使える時間はだいたい200時間です。
模試の記述抜きが150点、偏差値が50に届いていない方へ。模試の点数はもう気にしなくていい。まだ間に合います。ただし、今までと同じやり方を続けていては受からないと思ったほうがいい。だから、何をやり、何をやらないかを先に決めて絞ります。
もとにしたのは、2026年8月30日公開の動画です。行政書士試験一本で専念して取り組んでいる方向けの話で、他資格とのダブル受験をしている方はまた条件が違います。私自身、合格した令和7年度の受験期も、模試で記述抜き180点を一度も取れないまま本試験に臨んでいます(この点数の推移は別の記事に書きました)。ここでは点数そのものより、残り70日で何をやり、何をやらないかを具体的に書きます。
模試の点数を気にしていいのは、ダブル受験の判断をするときだけ

模試の点数を気にしたほうがいいのは、他の試験とのダブル受験で勉強時間の配分や撤退ラインを決めるときだけです。行政書士試験一本で専念しているなら、今の点数は気にしなくていいと思っています。
ただし、模試そのものは受けたほうがいいです。 全国公開模試の1回目・2回目、それにLECのファイナル模試。この3回は確実に受けたほうがいいと思います。
ここで注意点があります。この3つの模試はかなりレベルの高い模試です。だから点数は気にしなくていい。見ておいたほうがいいのは偏差値です。それも、記述込みの偏差値より、法令択一(問1から問40、多肢選択を含む部分)だけの偏差値を見て、50より上か下かだけを確認しておく。それくらいの位置づけでいいと思っています。
X(旧Twitter)を見ていても、この時期に記述抜き180点を連発していたアカウントが本試験で落ちていることがあります。行政書士試験はそれくらい難しい試験なので、この時期の模試の点数はそこまで重要ではありません。
残り70日、まず「やらないこと」を決める

200時間しかないなら、使い方には気をつけたほうがいい。だから、何をやるかより先に、何をやらないかを決めます。
やらないこと1つ目は、模試の復習を深くやらないことです。 模試は1回受けるだけで3時間かかります。その上、問1から問60まできちんと復習しようとすると、さらに6時間かかります。合計9時間。1日3時間しか使えない人だと、これだけで3日潰れてしまいます。復習は当日のうちに30分程度で軽く済ませ、重要な問題を間違えていないかを確認する程度でいいと思っています。
やらないこと2つ目は、講義動画を見ないことです。 見るだけでは覚えられません。問題を解くからこそ覚えていきます。講師の解説動画は1回見れば十分だと思っています。
私自身、これで大失敗をしています。合格した令和7年度の受験期、勉強時間をポモドーロタイマーで25分刻みに記録していたのですが、トータルの勉強時間550時間のうち、模試だけで150時間使っていました。 過去問に使えた時間は実質400時間ほどです。可処分時間が年間1000時間も取れない社会人受験生が、模試の復習にここまで時間を使う必要はなかったと今は思っています。
やることは過去問・条文・テキストの3つに絞る。優先は民法と行政法

記述抜きが150点に届いていないなら、法令択一、それも民法と行政法の基礎固めができていない可能性が高いと思います。だから、とにかく過去問です。 過去問題集(ウォーク問)と肢別、どちらでもいいですし、余裕があれば両方やるのもいいと思います。講義動画を見ている場合ではなく、過去問を回せば択一は伸びていきます。
行政法は分解して考えます。 行政法総論、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法、地方自治法。まず総論を固めると、行政事件訴訟法の理解が進みます。公定力のあたりです。総論は憲法とセットで扱われることが多く、マクリーン事件のような有名な判例は、憲法・行政法どちらの側からも見ておいたほうがいいです。
民法は総則と債権を優先します。 行政書士試験は債権がよく出ます。物権も出ますが、債権ほどではありません。家族法は、直近の民法改正部分くらいは押さえておいたほうがいいですが、そこまで負荷をかけなくていいと思っています。
行政書士試験は、過去問の文言がほぼそのまま出るタイプの試験ではありません。頻出論点は毎年狙われますが、形を変えて出題されます。 だから、過去問を解きながら条文を引くことに慣れ、テキストで1項だけでなく2項・3項まで周辺知識を拾っておく。ここまでやると新しい形で問われても対応しやすくなります。
記述対策は基礎が終わってから。網羅より当たりをつける

記述対策は、過去問での基礎固めが一通り終わってからでいいと思っています。教材はLECでも合格革命でも、どちらでも構いません。
ただし、記述対策本を全部やろうとすると、大事な過去問の時間が削られてしまいます。重要そうなところだけ付箋を貼って、当たりをつける程度でいい。 記述対策本には「こんなの本試験で出るわけがない」というくらい難しい問題も出てきます。それをすべて網羅的に潰して暗記しようとすると、出なかったときに確実な点数への悪影響のほうが大きいと思っています。的中すれば10点、20点動くこともありますが、私はおすすめしません。網羅するより、基礎を固めたほうが合格確率は安定して上がります。
残り70日の設計図。最初の20日は助走、残り50日が本番

| 時期 | やること |
|---|---|
| 最初の20日間(残り70日〜残り50日) | 助走。勉強の習慣化をさらに強化する。家族にも話して協力をお願いしておく。基礎固めもここで始める |
| 残り50日 | 本番。この時期に真剣にやれた人が、本試験で結果を出している |
残り50日は本番です。この時期に真剣にやれた人が、本試験で結果を出しています。LECの横溝先生が「残り50日の過ごし方」を配信する時期でもあるので、そこで示される論点の見立ても、目を通しておいたほうがいいと思っています。勉強時間は、この直前期に捻出するものだと考えてください。
この話を動画で見る
もとにした動画:「行政書士試験まで残り70日。模試の点数は気にしなくていい。その代わり、やることを絞ってください」(YouTube・2026年8月30日)。
直前期の記事
- 行政書士試験、模試で180点を一度も取れずに合格しました:模試で180点を一度も取れずに合格した年の点数
- 模試の復習は1時間で終わらせる:模試の復習を1時間に収める
- 記述30点以上を安定させた具体的なやり方:記述対策本の使い方と下書きの型
- 行政書士試験の問題集は1周では終わらない:問題集は飽きるまで周回する
